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専門家にきく こんなときどうしたらいいの?

第一回「便秘」

小林暁子先生

小林メディカルクリニック新宿御苑
小林暁子先生

医学博士。日本内科学会認定医。順天堂大学医学部卒業。順天堂大学内科・皮膚科・順天堂伊豆長岡病院等にて研修。順天堂大学総合診療科入局・総合診療科外来担当医、順天堂大学女性専門外来担当医を兼任。

  • 2005年 エターナルクリニック開設。
  • 2006年 エターナルクリニックを総合アンチエイジングクリニックとして拡大し、新宿御苑前に移転。その際に、お客様の声から便秘外来を設立。
  • 2007年 1月 クリニック名称を小林メディカルクリニック新宿御苑に変更。
  • 2008年 5月医療法人化に伴い、名称を医療法人社団 順幸会 小林メディカルクリニック新宿御苑に変更。現在はTV、女性雑誌などを中心にメディアでも幅広く活躍中。
Q どうして便秘になるの?
最近働く女性の中に便秘で苦しんでいる人が多いようです。そもそも便秘はどうしておこるのでしょうか?
A 自律神経の乱れが原因

便秘の原因として一番大きいのは自律神経のバランスの乱れです。本来夜は副交感神経が優位になるので、リラックスして腸が蠕動(ぜんどう)運動をする時間ですが、ストレスなどで交感神経が優位になっていると、腸が動きにくくなってしまいます。

女性に便秘が多いのは生理が始まる前の黄体期にホルモンの影響で腸の蠕動が低下するから。また、女性はダイエット志向が強いので、極端な食事制限が便秘のきかっけになっている場合もあります。最近では女性の社会進出にともない、忙しくてトイレをがまんしたり、食生活が不規則になったりしたことで便秘になってしまう方もいます

  • ゴロゴロして身体を動かさない
  • ダイエット中だから食事ヌキ
  • 恥ずかしいからトイレをがまん
Q 便秘になってしまったらどうすればいいですか?
便秘になってしまったら、どうすればいいですか? 下剤を飲むとその時は出ても、またすぐ便秘になってしまう、という方もいるようです。
A 便意を我慢しないこと、朝起きたら冷たい水を飲むこと、毎朝必ずトイレにいくこと。サプリメントはしばらく続けてみましょう。

下剤を使っていると自発的な腸の動きが悪くなり便秘を繰り返しやすくなります。太りたくないという理由で下剤を大量に飲む方もいらっしゃいますが、腸は排泄物を出すだけの器官ではなく、第二の脳といわれるくらい大切な臓器だということを認識してください。

まず、便意が来たときに我慢しないことです。繰り返し我慢していると直腸から脳に送られた排便のサインに対する反応が鈍くなってしまいます。

また胃にモノが入ると腸が動くので、朝起きたら冷たいお水を飲んで腸にお知らせをすることが大切です。何か食べたほうが便は出やすくなりますので、朝食はきちんととりましょう。

あわてて身支度をすると交感神経が高まって便が出にくくなってしまいます。朝は時間に余裕をもって、出る出ないに関わらず、必ずトイレタイムをつくってください。最初は出なくても、毎日習慣づけていくと少しずつ出るようになります。続けていくとそのうちしっかり出るようになります。

気にしすぎるのもよくありません。排便は2日に1回でもいいと言われていいます。すっきり出ていれば毎日出すことにこだわらなくてもいいのです。毎日出ていても残便感があったり、おなかが常に張っている感じがあれば腸内環境がよいとは言えません。毎日コロコロの便がちょっと出ている場合と、2~3日に1回でもある程度のかたさをもった便が爽快感を伴って出ている場合では、後者のほうが健康だといえます。

腸内環境を整えるサプリメントを服用する場合はしばらく続けてみてください。長く続けることによって徐々に善玉菌が増えてきて、ある一定量善玉菌が増えると効果を実感できるようになります。すぐに効果が実感できないからといって、途中でやめてしまうのはとても残念。理想の便の状態になるまでは時間がかかるので、しばらく続けてみないと結果がでません。

  • 朝コップ一杯の冷たい水を飲む
  • 出なくても毎朝必ずトイレに座る
  • 毎日出なくても気にしない
  • 整腸サプリメントは半年は続ける
Q 便秘にならないようにするためにはどうしたらいいですか?
最近は便秘になる子どもも多いそうです。便秘を予防するためにはどうしたらいいですか?
A 軽い運動と深呼吸でリラックス。バランスのよい食事が腸内環境を整え、免疫力を高めます。

今は子どもの頃からさまざまなストレスがいっぱいで、運動不足だったり、食べすぎだったりと、大人と同じような負荷がかかっているため、早い段階から腸内環境が悪くなりやすいようです。

まず適度な運動が効果的です。リラックスすることが大切なので、自分が気持ちいいと感じるスピードで歩くウォーキングなどがおすすめです。また、深い呼吸が自律神経のバランスを整えるので、深呼吸とともに行う運動、例えばストレッチやヨガ、太極拳などはとてもいいと思います。ウォーキングをしながら深呼吸をするのもよいでしょう。

運動をする際に気をつけていただきたいのは脱水症状です。激しいスポーツをして脱水状態になると、身体の水分を調節している大腸の便から水分の再吸収がおこり、腸内のバランスを崩しやすくなります。運動をする際は水分をきちんととってください。アルコールも脱水を招くので、お酒を飲む場合は倍くらいの水やお茶を飲んでください。

食事は繊維質や乳酸菌をとるといいでしょう。乳酸菌というとヨーグルトを思い浮かべますが、乳製品は動物性タンパク質なので悪玉菌が好む餌になり腸内環境を悪くする原因になります。とりすぎに注意してください。ぬかづけやキムチなどの植物性の乳酸菌がいいでしょう。

また、極端な油制限はよくありません。適度な油はて便のすべりをよくしてくれます。急な便秘の時にはオリーブオイルを2さじくらい飲むと即効性があります。油は女性ホルモンの材料にもなるので、生活習慣病の方はカロリーを気にしつつも、極端な制限はしないほうがいいでしょう。

腸内環境を整えると栄養が効率的に入ってくるし、不必要なものも排出しやすくなります。そのため、腸がキレイになるとお肌もキレイになり痩せやすくなります。免疫系も整っていくので、アレルギーや花粉症も改善が期待できます。最近では頭皮の皮脂分泌や糖尿病にも腸内細菌が関係しているのではないかという研究がされています。このように腸内環境は体全体に影響してきます。たかが便秘、とあなどらず、今日から腸内環境を整えてください。

  • ウォーキング
  • 深呼吸
  • 水分補給
  • 繊維質&乳酸菌
  • 適度な油分